三大欲求のうち1つだけ仲間外れがいるよなwwww


皆さんはこのタイトルを見て、どれが仲間外れだと思っただろうか? ちなみに、三大欲求は食欲・睡眠欲・性欲の3つであり、この点に関してはひとまず異論はないものとする。

単純に考えれば、それは性欲になるであろう。なぜならこの中で唯一、生存に必ずしも必須ではないからである。もちろん種としての存続には必要だろうが、個体としては性欲がなくても別に生きていることはできるし、実際そういう人もいるからだ。

しかし、今回私は全く別の観点から仲間外れを選んでみたい。それは睡眠欲である。なぜか?

テレビやインターネットなどのメディアにおいて、食欲を煽るコンテンツは大量に存在する。ニュースやバラエティ番組では必ず毎日食べ物を紹介するコーナーがあるし、インターネットでも食品のレビューは人気のジャンルの1つだ。また、性欲を煽るコンテンツもたくさんある。テレビだとそこまでおおっぴらにやる例は少なくなってきたが、インターネットでは未だに人気だし、釣りサムネの常套手段でもある。

だがしかし、未だかつて「睡眠欲を煽るコンテンツ」というものは聞いたことがない。一番それっぽいのは、眠れないときに見るシャッフル睡眠動画とか、癒しの音楽とか、そういうものくらいだ。だが、そういう動画はそもそも眠りたいと思っている人が実際に眠るために見るものであって、全く眠りたいと思っていない人に対して眠りたいと思わせるものではない。

なぜ、睡眠欲を煽るコンテンツだけがないのか? 食欲や性欲を煽るコンテンツは、視覚や聴覚など、テレビの電波やインターネットの信号に載せれば十分伝わる物が多い。だが、睡眠欲が煽られる例といえば、電車に揺られたりとか、食後の満腹感とか、温度とか、より物理的なものが多い。現状の、視覚に頼るメディアでは、睡眠欲を煽ることは難しいのである。加えて、睡眠欲を煽ったところで、商売に繋げるのは難しいというのもある。寝ている間、人間は何もできない。消費者に行動を起こさせるのが商売の基本だとするならば、睡眠とはそれに真っ向から反する行為だ。

だが、だからといって需要がまったくないわけではない。現代社会、食欲に関しては飽食と言われ、性欲に関してはそれを満たしてくれるコンテンツにいくらでも出会える時代だが、睡眠欲に関しては、睡眠時間の低下が深刻になっており、睡眠時間は年々短くなっていっているらしい。スマホをスワイプしているだけで手軽に欲求を満たせる時代、我々に必要なのは睡眠なのである。もっと睡眠を!

最近はポケモンスリープというものもあるらしく、睡眠自体をコンテンツ化してしまおうという動きもあるようだが、まだまだ始まったばかりである。VR技術の発展と共に、より睡眠欲を効率的に煽ることも可能となるかもしれない。「睡眠の娯楽化」は、未来のエンターテイメントとして需要なキーワードになってくるかもしれない。