種子複製技術に対する社会の対応と規制


定点観測隊 定期報告 3004/2/1/12

添付文書(一部抜粋)


種子のデータ化実験 ガルベニア種子貯蔵庫で

ラメール新聞 89年16月32日 暮刊より

ハインランド領ガルベニア島に存在する種子貯蔵庫であるガルベニア種子貯蔵庫にて、種子をデータ化して保存する新たな技術の実証実験が始まった。この技術は植物の種子のゲノムを解析してデジタルデータとして保存し、必要に応じて水と有機物から種子を復元できるというもの。同施設は遺伝的多様性の維持のため、世界中から集められた500万種以上の植物の種子を保管している。一方で保管が困難な種子の存在や施設の脆弱性が課題として挙げられていた。この技術によってより保管の効率と信頼性を高めるのがねらい。

種子データ化装置の設計図がネット掲示板で公開、作者「盗んでない」

インターネットまるわかりWatch 90年1月15日

先日ガルベニア種子貯蔵庫にて「種子のデータ化」ができる技術の実験が始まったことが話題になったが、13日に自称研究者の「Adam」が、「再現に成功した」とのコメントとともに同様の装置の設計図らしき画像をネット掲示板に投稿した。Adamは「これは動くのか?」とのコメントに対し、「ああ、完璧に動くさ」と返答。また「設計図を盗んだのか?」というコメントに対しては「盗んでない。独自に作った」としている。Adamは自身のWebサイトにも同様の画像を投稿しており、さらなる検証が待たれる。 ※追記 1月20日 Adamの投稿は現在、掲示板管理者によって削除されている。削除理由は「法的問題」としている。一方AdamのWebサイト上では現在でも閲覧可能な状態になっている。 ※続報あり[link]

ネット掲示板に公開された種子ゲノム電子化技術 「製造に成功」との書き込み多数

インターネットまるわかりWatch 90年9月35

「種子のデータ化」を可能とする装置の設計図がインターネット上に公開されている件で、設計図から製造に成功したとする書き込みが多数のサイトでなされている。同技術はネットユーザの間で「Sheend」と呼ばれている(設計図内の手書きメモから)。あるサイトでは、この装置を使ってプランターのトマトから採取した種子を10倍に増やしたとの書き込みがある。別のサイトでは、1粒の米を増やしてどんぶり一杯のご飯を炊いたという。ルイラル工業大学のサール教授によると、製造には高度な技術が必要であるが、アマチュアレベルでも決して不可能ではないとのこと。また同教授は、本技術はうまく使えば種子の半永久的な保存や高速な輸送を可能にし、食糧問題を解決する可能性があるが、悪用すれば生態系の汚染、育成者権の侵害にもつながると警鐘を鳴らす。

美しいスレートを作る会会長のポスト from Z

ソーシャルメディア「Z」より

美しいスレートを作る会会長@getouttorabra 『やりとりするのは種子そのものではなくデータなので、どんなに遠くにも送れるうえ、税関を通さずに種子が国境を超えることができる』 こんなことを許していいのか?スパークルオレンジは我が国の研究者の美しい血と汗と涙の結晶だ。それがトラブラで大量に栽培されてるのは断じて許し難い❗ [link to="税関をすり抜けた種子持ち込みが横行、一方のトラブラ人「神の恵み」"] 5 likes │ reply to @getouttrabra 美しいスレートを作る会会長@getouttorabra 『トラブラ人の少年は、「今までにこんなにおいしいオレンジは食べたことがない。まさに神の恵みだ」と語った』 まったく盗人猛々しいというものだ。 0 likes

【無料公開】新型Sheend「SE02」を使って、植物の種を無限に増やす方法

アールのmemoより

(前略)複製器は、ラターゼ工業から発売されている「SE02」を使用します。 Wと書かれた口に水を100ml入れ、Oと書かれた口には付属の液体(オーガニック液といいます)を入れます。これが種子の復元に使われる有機物になります。真ん中にあるハッチを開けて、好きな植物の種を入れます。ここではさくらんぼの種を使います。ハッチを閉めて、真ん中のStartと書かれたボタンを押します。水と有機物を入れてしばらくすると、下の吐出口から種が出てきます。簡単ですよね! (略)いかがでしたか?本当に最近の科学の進歩はすごいですよね! 僕がSheendを使って2000クラッド儲けた方法はこちら→[リンク]

Sheendで大麻栽培 都内の男性を逮捕

沢井新聞 90年12月8日

都立警察はきのう未明、南東区に住む男性を特定化学物質規制法違反の疑いで逮捕した。男性は自宅の地下室で大麻を栽培していたとみられる。男性は大麻の種子の入手経路について、ネット上で設計図が公開されている種子複製技術「Sheend」を使用し、同じくネット上で入手した大麻のゲノム情報を使用したと供述していることがわかった。

ドラッタ州裁判所、種子複製技術の削除請求も、すでにネット上に拡散 抗議活動も

ミラリアンタイムズ 91年2月6日

ミラリア国のドラッタ州裁判所は、植物の種子をデータ化して複製する装置「Sheend」の設計図を投稿したウェブサイトに対して削除請求を行った。同裁判所は、ウェブサイトによる設計図の公開は品種保護法違反および違法植物栽培の幇助に当たるとしている。一方、問題の設計図はすでにインターネット上のあらゆるサイトに転載されていて、削除請求の実効性については疑問が呈されている。実際、この請求を受けてインターネット上では設計図の画像がミームとしてさらに拡散され、一部のSNSでは画像データを「音声化」して拡散を促す者も登場している。Sheend以前にガルベニア種子貯蔵庫にて同様の技術の実験の担当者だったAlfred氏は、このような破壊的な技術がインターネットで不用意に拡散されたことに懸念を示すとし、Webサイトに対しては法的措置を検討していると語っている。

エデン12号、風星大気中への二酸化炭素放出実験を開始

ミラリアンタイムズ 91年3月13日

風星におけるテラフォーミング計画は着々と進行しているようだ。ミラリア宇宙開発機構(MSDA)は昨年8月に打ち上げたエデン12号のミッションの一環として、風星大気中への二酸化炭素放出実験を開始した。これは風星に大気を作り、気温を上昇させることを目的としている。二酸化炭素の生成には母球から持ち込まれた石油などの炭素源が使われており、なくなり次第終了となる。MSDAは、将来的には炭素源を風星上で調達できることを目標にしているという。

Sheendは植物にとって有害だ……種子複製で植物の遺伝子が脅かされるワケ

ミニスターオンライン 91年4月9日

(前略)Sheendという名前は、その設計図に残された手書きのメモが由来です。Adamは後に、そのメモについて「seed(種)とsend(送る)を組み合わせてseendにしようと思ったけど、何か違うと思ってhを入れてsheen(光沢)の意味を加えた」と語っています。ところがこのSheend、植物たちにとっては光沢どころか暗雲ではないかと私は思うのです。(中略)……賛成派の主な主張のひとつに、植物の遺伝子が絶滅から守られ、遺伝的多様性を促進するというものがあります。しかし、もし誰もが簡単に好きな植物を育てられるようになれば、人間の都合のいい植物ばかりが選ばれて繁殖するということが起こるわけです。こうなると、むしろ遺伝的多様性は損なわれてしまいます。Sheendの登場以前も、森林を切り開いて大規模なプランテーションを作った結果、遺伝的多様性が失われてしまい、病気が蔓延して一帯すべての作物が枯れてしまったということがありました。(略)「食糧問題を解決する」とも言われていますが、これも怪しいです。Sheendで種子の合成に使われる有機物は、現状ではバイオ燃料が主流です。このバイオ燃料はトウモロコシなどの植物から作られていますから、結局植物が植物に姿を変えているだけに過ぎません。その過程で電気も消費していますから、トータルとしてはマイナスです。Sheendは決して都合のいい打ち出の小槌ではないのです。 (以下略)

IPVUが植物品種保護条約を改定、種子複製技術の禁止を明確化

ナラティブ・タイムズ 91年12月20日

国際植物品種保護連合(IPVU)は、植物品種保護条約を改定し、いわゆるSheend等に代表される種子複製技術の規制が条項に盛り込まれた。この改定後の条約では、近年問題となっている植物の種子をデータ化して複製するための技術や装置を無許可で製造・使用することの禁止や、違反者に対する厳格な制裁が規定されている。この改定は、IPVU加盟国の植物育種業界や関連団体から歓迎されており、植物品種保護の国際的な枠組みを強化する重要な一歩とみなされている。一方で、自由な植物の栽培を求める一部団体からは反対運動も起こっている。同技術は植物種の半永久的な保存を可能にする他、稲やトウモロコシなど種を直接消費する植物種への使用によって食糧問題を直接解決しうる技術として注目されているが、品種保護の回避や生態系汚染、違法な植物の育成が可能にする点などから問題視されている。

エデン12号、風星上での植物栽培に初めて成功

ミラリアンタイムズ 92年3月13日

ミラリア宇宙開発機構(MSDA)のエデン12号はきのう、風星面上でトウモロコシの栽培に成功したと発表した。風星の地下には液体の水が存在しており、これを利用して育てたという。MSDAによると将来的には肥料も現地調達することを目指すとし、また育てられる植物の種類を増やすことも目標にしているとした。

山賊同盟 - フリー百科事典 Enpiki

出典: フリー百科事典「Enpiki」

山賊同盟とは、種子複製技術の規制に対して反対活動を行っている任意団体・政治活動である。世界各地に同様の団体・活動があり、最も盛んなのは起源でもあるリルア国である。(中略)一方山賊同盟は、そのような保護は欠乏を前提にしたシステムであり、種子複製をはじめとする技術が進化した現代では時代遅れであると主張している。リルア山賊同盟は活発なデモ活動を行っていて、その中で複数回事件を起こしている。…… (以下略)

エデン13号、年内にも打ち上げか 母球-風星間の通信高速化を検証

ミラリアンタイムズ 92年9月13日

新型宇宙船エデン13号が年内にも打ち上げられる予定であることをミラリア宇宙開発機構(MSDA)が発表した。エデン13号は風星上への通信機器の設置が主目的である。この通信機器を用いて、新世代の通信技術である「XAT3」が、大容量のデータを比較的高速でやりとりできることの検証実験を行う。

エデン13号、種子複製器を用いた惑星間種子運送を計画

山稜通信 93年2月36日

ミラリア宇宙開発機構(MSDA)は昨年15月に打ち上げられたエデン13号のミッションとして、種子複製器を用いて惑星間で種子を輸送し、栽培する実験を行うことを発表した。91年の植物品種保護条約とともに改正された品種保護法をうけ、政府機関に認証を受け、複製制限機構を搭載した種子複製器が使用されるとのこと。

エデン13号、種子複製器で複製された種子を風星上で栽培できず

ミラリアンタイムズ 93年8月12日

ミラリア宇宙開発機構(MSDA)はきのう、エデン13号の種子複製器によって母球から転送された大豆の種子がどれも正常に成長しなかったという結果を発表した。7割の種子は発芽せず、2割は途中で成長を止めてしまい、残りは正常に成長したが可食部が十分に育たなかった。ゲノム解析によると、母球から転送されたすべての種子は遺伝子配列がランダムに変異しており、転送の時点で失敗していたという。MSDAは種子複製器の制限機能に不具合があったと考察しており、改良後に再度実験を行うとしている。

エデン13号の信号が突如途絶 最後の音声には破壊音

XNNなるほどニュース 93年8月19日

ミラリア宇宙開発機構(MSDA)がエデン13号と突如通信ができなくなったと複数のメディアが報じている。また一部報道では、エデン13号からの最後の通信には金属部品を執拗に攻撃し破壊する音が記録されていたとも報じられている。同プロジェクトは種子複製器によって母球から転送された大豆の栽培に失敗していた。

※以上はゼロショット機械翻訳を利用して翻訳している。


(前略)ベータ方向からの飛来物をサンプルとして回収。飛来物は全身が緑色の人型生物(3体、いずれも死亡済み)であった。サンプルを解析したところ、比較的高い知能レベルを持つ外星人であったことが判明したが、同時に身体の平均80%が植物由来の物質に置き換わっており、この植物は遺伝子変異により動物に対する寄生能を持つようになったものであると結論付けた。植物組織は筋肉組織と神経系を中心に分布しており、宿主に対して驚異的な跳躍力を与え、思考の操作も行っていた可能性がある。サンプルには電子端末のようなものが含まれ、内部データの解析も同時に行った。内容については添付文書を参照。内容から、その文化レベルの高さが読み取れるが、同時に相互無理解や独占意識の強さも示唆されるため、発見・交流の試みは保留すべきであると考える。